英語自筆サインを作るための基本の3ステップを解説し、実際にサインをデザインする様子を写真で紹介しています。
前置きであるステップ1(サインの構想を練る)を飛ばして、ステップ2(デザインする(写真解説))から読みたい方はジャンプしてください。
目次
サインの構想を練る ー ステップ1 ー
シンプルかつ分かりやすいサインは他の人にとって非常に読みやすいものになります。その一方で趣向を凝らせたデザインはその人のセンスや感性を示すことができます。もちろん、やり過ぎると派手好きで見栄っ張りのような印象を与えてしまうため注意が必要です。
また、実際にサインをする際、どのくらい時間をかけるか、という点も構想に入れておきます。例えば、多忙な医師であれば、簡単な走り書きのようなサインが必要になるでしょう。
大企業の要職の方であれば、部門間の合意書や、顧客との契約書などの重要な書類へのサインが多くなりますので、他人の目を意識した権威あるサインが望ましいでしょう。
どこでつかうものか
まずは、ビジネスとプライベートのどちらで使うかを考えます。ビジネス目的であれば(欧米の文化に倣うならば)一般的にはフルネームを使うよりもイニシャルネームを使った方がよりフォーマルでビジネスライクとなります。
サインを偽造される心配をする必要がなければ、フルネームを使った読みやすいサインでもいいでしょう。日本では、やたら凝ったものよりも読みやすいフルネームのサインの方が他人に好印象を与えることが多いかと思います。
書きやすさとデザイン性のどちらを重視するか
書きやすさとデザイン性は大体の場合トレードオフの関係になりますので、どちらを重視するかしっかり考えておきます。
これはとても大切なことです。サインが完成した後、そのサインを練習し、完璧に再現性をもって書けるようになる必要があります。
しかし、書けるようになった後、実際にサインを使ってみたが自分のニーズに合っていなかった、というような状況になると困りますので、こういったことを避けるためにも、サインの目的/コンセプトをしっかり固めておくと良いです。
ファーストネーム、ラストネーム、イニシャルのどれを使うか
ある人はフルネームを使いますし、ある人はイニシャルだけ、またある人はファーストネーム+イニシャルを使う、という風に色々な組み合わせが考えられます。
ステップ1-1, 1-2で構想したイメージに従い、大よそのアウトラインを決めましょう。
難しい場合は、以下の目的別パターンから選んでみてもいいかもしれません。また、ファーストとラストネームのどちらをイニシャルにするか、あるいはスペルアウトするかですが、名前への思い入れや、文字数などを考慮しながら決めます。
標準的に使用するサイン:フルネームで構成
使用例)クレジットカードの署名、パスポート、契約書など重要度の高い書類
速記用に使用するサイン:どちらか片方をイニシャルで構成
使用例)ちょっとしたサイン、重要度は高くないが大量に署名が必要な書類
私用で使用するサイン:どのパターンでもOK
使用例)プライベートの名刺に載せる署名
大まかなイメージだけでも決めておくとサインの作成時間が短縮されますが、もしここで決めることが難しいようであれば、次のステップ2でデザインしながら考えても大丈夫です。
デザインする ー ステップ2 ー
このステップでは実際にサインをデザインしていきます。3つのヒントとともにサンプル画像を交えながら説明を致します。このデモンストレーションでは、北条時政(Tokimasa Hojo)をモデルに、英字フルネームをつかった標準的に使用するサイン(スタンダードサイン)を作っています。
イニシャルを大きく誇張する
あなたのイニシャルを大きく、特徴的に描きます。この大きく誇張したイニシャルは、見るものにあなたの重要性や価値を印象付けてくれます。ここでの注意点は絶対に書いている途中で止まらないことです。もし途中から再開してしまうと、非常に見栄えの悪いサインになります。そのため、一気にスムースに書き上げる必要があります。また、文字は基本的に筆記体で書きます。
もし筆記体を習っていない場合は、先に筆記体を習得する必要がありますので、ココから確認してください。
イニシャル以外の部分を小さくし連結させる
筆記体で小さく書きながら残りの文字を連結させます。文字数が多いときは思い切って省略してしまいます。(好きなだけ省略して問題ありません)。
ここのポイントは、文字の配置になります。大きく書いたイニシャルの下部に配置するか、あるいは真ん中に配置するかでサインの印象が大きく変わります。また、次のステップで出てくる修飾の印象も大きく変わります。
残りの文字列の連結
配置
修飾する
修飾には色々なやり方がありますので、いくつかサンプルを載せてみます。好きなものを組み合わせて試行錯誤してください。
ライン下線:美しさを演出します。通常は最後の1文字から折り返して描きます。
ループ下線:これも下線と同じく古典的な手法ですが美しさを表現できます。
書体変更:フォントを古い文字にしたり、文字の端を伸ばす。
サイン全体をループで囲む:こちらも古典的な修飾です。
マークを追加:フォーマルな場面ではあまり使えませんがプライベートでは効果的。
マークは星印でもいいですし、女性であればハートマークが多いですね。iやjなど、上の点をマークに置き換えるのがよく見られるものです。デフォルメ:最も重要な修飾です。練習が必要ですがオリジナルサインには必須。
見せ場を作る:デフォルメと合わせてこれもオリジナリティが出る。バランスが重要。
完成
最終的に、いくつかの修飾を組み合わせて自分好みのサインを作り上げていきます。いくつかの組み合わせパターンを候補リストにし、第三者に意見を聞くのがよいでしょう。
今回は、Hを大きく特徴的に描いたもので完成としました。
今回はフルネームで作成しましたが、イニシャルで作成する場合(Tokimasa.H もしくは T.Hojo)も作り方は同様です。大切なことはイニシャルを大きく書くことです。これだけでそれなりのサインに見えます。あとは修飾に慣れてくると、すぐに色々なパターンを作れるようになります。
練習する ー ステップ3 ー
デザインが決まれば、あとはひたすら練習を繰り返します。練習を繰り返すうちに少しづつ形が変わっていくこともあるかもしれませんが問題ありません。あなたが書きやすい、また恰好いいと思えるサインに落ち着くまで、繰り返してください。
サインは世界に一つだけの、そしてあなただけのものです。完成したら大事になさってください。素敵なサインを御作りになることを願っています。
最後まで読んでくださってありがとうございました。もし記事が気に入ったらシェアしてくれるとうれしいです。
[追記 2016/1/29] : アルファベットのサンプルサインを作成しています。(イニシャル別サンプル)から閲覧できますので、あなたのイニシャルの記事も是非ご覧になってください。
さらに、是非あなたのイニシャル以外の記事もご覧頂ければと思います。各サンプルを見て頂くことで、サインが完成するまでの試行錯誤の過程をご参考頂けます。また、一つの記事では紹介しきれていないテクニックも沢山掲載しています。
最近のコメント